「立ち退き料」はもっともらえる!? 「借地借家法」をオタク向けに解説

オタクが解説する不動産の闇ブログ

人物紹介

平田社長
おたくのやどかり(おたやど)の社長。色んなゲームで全国大会に出る、かなりのオタク。
ちょもす
ゲーム大会で優勝したら立たされて怒ったゲームオタク。平田社長と仲が良い。

立ち退き料

ちょもす
平田社長。
平田社長
はい、なんでしょう。
ちょもす
昨日映画で主人公が立ち退き料を請求した結果、大家に逆ギレされて殺される映画を見たんですよ。

 

平田社長
一体どんな映画見てるんですか。映画としてかなりわけのわからないシチュエーションですけど……。
ちょもす
ということで、今回は立ち退き料について訊きたいです。
平田社長
入り方がかなり強引になってきましたね。まあいいですけど……。

立ち退き料

平田社長
まず立ち退き料とは何か、という話からしようと思うんですけど。ちょもすさんが思う立ち退き料ってどんなものですか?
ちょもす
あれですよね。大家さんがマンションを立て替えたいけど、入居者がいると邪魔くさいから金を払って出てもらうっていう。その時に払うお金のことだと思ってますが。
平田社長
言い方はともかく、認識としてはだいたいそれで合ってます。じゃあ、立ち退き料ってどれくらい支払われるものだと思います?
ちょもす
うーん……大家の都合で追い出されるわけですし、家賃の三ヵ月分とか、それくらいなんじゃないですか?
平田社長
その考え方がかなり危険です。
ちょもす
えっ、そうなんですか。何が危険なのか全く想像も及ばないんですけど……。
平田社長
普通の人の「こんなもんだろ」って感覚が、不動産業界ではぼったくりの隙になりがちなんです。実際に僕の見てきた例で言うと、立ち退き料は0円のケースもあれば100万円のケースもあります

ちょもす
差額がやべえ。それは0円の人も頑張れば100万円取れたかもしれない、って話なんですか?
平田社長
様々なケースがあるので一概には言えないんですが、少なくとも0円は絶対におかしいので、うまいこと大家側の方々に“やられて”ますね。

借地借家法

平田社長
なんで0円がおかしいかと言うと、借地借家法っていう法律があるんですよ。
ちょもす
今言われてWikipedia読んだんですけど、あまりにも文字が多くてオタクにはきついのでざっくり内容を説明してください。
平田社長
大家VS借主になると大家が先攻ゲーで強すぎるのでバランス調整しました、みたいな法律です。
ちょもす
めちゃくちゃ親近感のある法律ですね。不動産の話をしていて「先攻ゲー」って単語が出てくると思いませんでした。日本政府もバランス調整するんですね。
平田社長
大家さんと普通の人では不動産の知識に差もありますし、「貸してやってる」VS「お借りしている」って構図になりがちなんですよ。だから、普通の人でも大家にゴリ押しをくらわないための法律が借地借家法です。
ちょもす
その原則から行くと、立ち退き料が0円なのはおかしいって話ですか。
平田社長
はい。0円なのは当然おかしいですし、「家賃の三ヵ月分払うから出て行ってくれ」みたいなパターンもほぼ100%もっともらえます。これを今日は覚えて帰ってほしいです。
ちょもす
三ヵ月分とかでももっともらえるパターンなんですね……。ちなみに、おたくのやどかりに立ち退き料について相談しにいくのはアリなんですか?

 

平田社長
大変申し訳ないんですが、その相談はお受けできません。立ち退き料の交渉って、基本的に弁護士の仕事なんですよ。

ちょもす
あ~……。そこで平田社長が出ていくとオラついた弁護士「ウチのシマで何しとんじゃワレ!?」みたいなことが起きると。
平田社長
そんなオラついた弁護士は見たことありませんが、そういうことになります。ただ立ち退き料は本当に本当に皆さん“やられて”るので、知っておいてほしいです。それと弁護士に頼まなくても基礎知識だけで充分戦えますので、チャレンジしてみて下さい。
ちょもす
不動産ってぼったくりポイントめっちゃあるんだなあ……。今日はありがとうございました。